サーバー監視の仕事って実際どうなんでしょうか?
初めてする仕事は、どんなものなのか気になるよね。
さらに夜勤があると不安になる気持ち分かる。
実際に「サーバー監視で働いていたエンジニアS君」に話を聞いた内容が元になっていますので、参考にしてみてください。
- サーバー監視の夜勤のリアル
- サーバー監視の仕事内容
- サーバー監視経験のエンジニアの市場価値について
- エンジニアとしての市場価値を高める方法
日勤夜勤の二交代制で働いているエンジニアS君に聞いた内容です。
三交代制の現場では当てはまらない部分もあるかもしれませんがご理解ください。
\ 元エージェント & IT企業の人事がえらんだ/
自分の市場価値は知ってますか?
サーバー監視の夜勤はきついのか?
サーバー監視の夜勤は、体力的・精神的にきついと言える仕事です。
なぜなら生活リズムが逆転してしまい、ホルモンバランスの崩れから体や精神面に影響がでてくる可能性があるからです。
S君が働いていた勤務シフトが、下記の通り。
- 日勤 → 09:00〜17:45
- 夜勤 → 17:00〜09:45
夜勤時は、2時間の休憩時間があり、仮眠を取ることはできます。
ただ、仮眠室のようにベットがあるわけではなく、休憩室のソファーで仮眠していたとのこと。
日勤もあれば、夜勤もあるので、毎日の寝る時間がバラバラで、生活リズムを整えるのに苦労したそうです。
交代勤務のために睡眠時間帯が頻繁に変化させられることによって、睡眠障害をはじめとする種々の精神・身体機能の障害がもたらされることがあり、交代勤務睡眠障害と呼んでいます。
厚生労働省 e-ヘルスネット
通常だと年に1回の健康診断ですが、夜勤勤務をしている人は、年に2回の健康診断が義務付けられています。
やっぱりサーバー監視の夜勤ってきついんですね。
夜勤勤務は体調管理がすごく大事!
話を聞いたエンジニアS君は、「ずっとは続けられない」って言ってたね。
サーバー監視の仕事内容は楽なのか?
仕事の内容は楽って聞いたことありますが、実際はどうなんでしょうか?
サーバー監視の仕事内容を解説するよ。
サーバー監視は、24時間365日でサーバーの稼働状況を監視し、問題が発生した際に迅速に対応することが求められる仕事です。
「仕事の内容」と「シフトの組み方」をそれぞれ詳しく解説していきます。
サーバー監視の仕事内容
慎重さ・正確さが求められるのがサーバー監視の仕事です。
主な仕事内容を4つ紹介します。
- サーバのLED目視確認、テープ交換など定常作業
- 入館対応
- 手順書のアップデート
- 障害発生時の一次切り分け/エスカレーション
4つの仕事内容を書きましたが、ランプが光っているかどうかの確認や、サーバー監視室に来館されたお客様の入館登録をするなど、単純な作業ばかりです。
さらに、全て手順書(ドキュメント)が用意されており、よくも悪くもこの手順書通りに行います。逆にマニュアル以外のことをしてはいけません。
手順書があることで、考える必要もなく仕事ができてしまうので、サーバー監視の仕事は楽だと言われてしまう1つの要因です。
また、9時には◯◯の仕事、14時には◯◯の仕事とスケジュールも決まっているため、迷うこともないです。
障害発生時においても、3つのステップだけです。
①障害が発生すると、アラートが鳴ります
②アラートの内容と手順書を照らし合わせて対応
③お客様に障害が発生の連絡、担当エンジニアにエスカレーション
全て仕事が手順書通りにやるだけなのは、気が楽ですね。
シフトの組み方
サーバー監視は24時間365日で対応するため、シフトで仕事をします。
- 日勤 → 09:00〜17:45(60分休憩)
- 夜勤 → 17:00〜09:45(120分休憩)
「日勤→夜勤入り→夜勤明け→休み」が基本パターンのようです。
下の図は、エンジニアS君のある月のシフトです。
土日祝日関係なくシフトが組まれるため、GWでもお盆でも年末年始だったとしても、関係なくシフトが入ります。
サーバー監視の良いところ(メリット)
サーバー監視のメリットを3つ紹介します。
定常作業以外に障害が起きなければ、勉強することができる
勉強できることがメリットですか?
お給料をもらいながら、勉強できるなんて最高ですよ。
サーバー監視の仕事は、アラートが鳴らなければ、その対応以外の時間がたくさんあります。
給料をもらい生活を安定させながら、勉強をすることができる最高のメリットです。
運用監視から設計構築の上流工程へ行くためには、資格は大きな武器になります。ステップアップの期間だと捉えて、勉強に励むのがベスト!
まずは、下記の資格から狙ってみてください。
職種 | 取得を推奨する資格 |
---|---|
ベース知識 | ITパスポート、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験 |
サーバー系 | LPIC1〜3(Linux技術者認定試験) |
ネットワーク系 | CCNA、CCNP、ネットワークスペシャリスト |
クラウド系 | AWS、Microsoft Azure |
絶対にスマホゲームしたりしてちゃ駄目ですよ。
残業がほとんどない
残業がほとんどないと、自分のプライベートな時間を持つことができます。
大切な人との時間を過ごすの良いですし、自分の趣味に使ってもOK、もちろん資格勉強してもOK。
仕事のONOFFをきっちりつけることで、精神的負荷が少ないのは、非常にメリットです。
なぜサーバー監視は残業がほとんどないんですか?
24時間365日で対応する仕事で、シフトを組んで対応するからだよ。
仕事の内容でも紹介したけど、定常作業がメインで、突発的に仕事が発生しづらいのもあるかな。
シフト勤務で働いていると、自分の業務が終わる頃には引き継ぎの人が出勤してきます。仮に業務が残っていたとしても、次の人に引き継ぎます。
そのため、よほどの障害が発生しない限りは残業することはほぼありません。
- 日勤 → 09:00〜17:45(60分休憩)
- 夜勤 → 17:00〜09:45(120分休憩)
※エンジニアS君が働いていた時のシフト
日勤なら17:00〜17:45、夜勤なら9:00〜9:45に重なっている時間があり、この時間で引き継ぎをします。エンジニアのS君の残業時間は、だいたい月5時間以内に収まっていたそうです。
夜勤手当が出る
お金は大事ですよね。
夜勤勤務をすると、日中に同じ時間働いた場合と比較して、多くの給料を得ることが可能になります。
- 夜勤手当
- 深夜割増賃金
夜勤手当は、1回夜勤に入るごとに(会社ごとに金額が異なります)数千円程度もらうことができます。
ただ、会社によっては夜勤手当が出ないことがあるので、注意が必要です!
深夜割増賃金は、労働基準法により、22:00から翌朝05:00までの間は通常の1.25倍で支払われることが定められています。
仮に、時給が1,000円だとしたら、22:00〜翌朝05:00の間は1,250円の時給で働いていることになります。
サーバー監視の悪いところ(きついと言われる理由)
サーバー監視におけるデメリットを6つ紹介します。
スキルが付かない
えっスキル付かないんですか?
サーバー監視の仕事は、作業的な仕事が多くて、自分で考えてする仕事はほとんどないからね。
仕事内容でも紹介したように、サーバー監視の仕事は、全て手順書(ドキュメント)が用意されています。
決められたことは以外はやってはいけません。
障害(アラート)が発生しても、自分では解決せずに、手順書を見てどのアラートに該当するのかを確認し、直すエンジニアへ連絡するだけです。
早い人であれば、1ヶ月もあれば8割ぐらいの仕事は出来てしまいます。
だから、サーバー監視の仕事はスキルが付かないのです。
生活リズムがバラバラで体調を崩しやすい
サーバー監視は日勤だったり、夜勤だったりと生活リズムを整えるのが大変で、体調を崩しやすいです。
- 日勤 → 09:00〜17:45(60分休憩)
- 夜勤 → 17:00〜09:45(120分休憩)
※エンジニアS君が働いていた時のシフト
毎日寝る時間がバラバラなら、当然といえば当然ですね。
眠るべき時間に重なる交代勤務のスケジュールが繰り返されることで、睡眠時間の減少とともに不眠あるいは強い眠気が生じる睡眠障害です。
阪野クリニック
エンジニアS君は、「数ヶ月経つと慣れました」とは言ってましたが、精神的にも相当きつかったようです。
長期休暇が取れない
サーバー監視は、24時間365日で対応するシフトの仕事です。
世間がGWやお正月だから休みになることは無く、必ず誰かが日勤と夜勤のシフトに入らないといけません。
一人だけカレンダー通りの休みを取ってしまうと不公平になるため、みんなで均等にシフト調整をされます。
希望を出すことはできるので、3連休程度は取れるかもしれませんが、それ以上となると他の人の迷惑となってしまうので、基本難しいと思ってください。
時間を持て余す
夜勤中にアラートが鳴らなければ、ほとんどが自由時間となります。
エンジニアS君が働いていたサーバー監視のプロジェクトでは、携帯の持ち込みが禁止だったため、睡魔と常に戦っていたそうです。
できることとしては、一緒のシフトに入っているメンバーと話すか、本を読むぐらい。
給与が低い
サーバー監視のような未経験でも出来てしまう仕事は、大手企業がやることはほぼなく、下請けの企業がやることになります。
手数料を抜いて下請けの企業へ仕事を振っていきますので、下層の企業にいれば、その分給与は安い構造になっています。
下記の図のように、IT企業業界は、多重下請けのピラミッド構造です。
サーバー監視をしているあなたは、恐らく図でいう三次請けの会社に在籍していることになります。
年収を上げたければ、階層が上の企業に転職するのが一番手っ取り早いです!
やりがいを感じられない
サーバー監視は、システムが正常に稼働することを見守る仕事なので、やりがいを感じられない人が非常に多いです。
「障害が無くて、正常に稼働して当たり前」と考えている方が多いので、注意や怒られることはあっても、褒められることはなかなかありません。
また、全てのマニュアルが用意されており、新しい学びも無いですから、刺激なくやりがいがないと感じてしまうのは仕方がないのかもしれませんね。
サーバー監視経験のエンジニアの市場価値とは?(採用担当の意見)
サーバー監視の経験者って、採用の方から見ていかがですか?
正直言ってエンジニアとしての市場価値は低いと言わざるを得ないです。
サーバー監視経験のエンジニアの市場価値を、採用担当として紹介します。
サーバー監視業務で身につくスキル
全てがマニュアル化されているとは言っても、まったくの未経験者とは異なります。
では、サーバー監視でどんなスキルが身につくのか?
- メールの文章作成・電話応対など社会人としてのマナー
- 慎重に進めることの大切さ
上記の2つで言えば、エンジニアに限った話ではないかもしれません。
エンジニアとしての市場価値が低いと評価される理由
ここまで何度もお伝えしていますが、サーバー監視の業務をしていても、スキルが身につく現場ではありません。
ただ手順書通りに作業ができるエンジニアとしか評価されません。
「未経験でこれからエンジニアになろうとしている人よりは、社会人経験があるね」ぐらいには評価されます。
長くても1年でサーバー監視の経験は終わらせ、次のステップに進みましょう。
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自分の市場価値は知ってますか?
エンジニアとしての市場価値を高める方法
エンジニアとしての市場価値を高める方法を3つ紹介します。
- 社内でプロジェクト異動の相談をする
- 勉強して資格を取得する
- 転職活動をしてスキルアップできる企業で働く
「なりたい自分」に近づくためには、行動を止めてはいけません。
社内でプロジェクト異動を相談する
サーバー監視のプロジェクトでスキルが付かないなら、スキルが付く違うプロジェクトへ異動しましょうっていう簡単な話です。
今すぐ、上司に相談しましょう。
今すぐにです!
ただ、すぐには異動させてもらえないかもしれないので、来年の3月末までなど期限を決めてもらうようにしましょう。
長くても1年で、異動させてもらえるように相談しましょう。
勉強して資格を取得する
サーバー監視の夜勤は、定常作業以外に障害が発生しなければ、時間に余裕ができます。
このタイミングで資格の取得勉強をするのがベスト!
取得しておくべき資格は、下記を参考にしてください。
職種 | 取得を推奨する資格 |
---|---|
ベース知識 | ITパスポート、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験 |
サーバー系 | LPIC1〜3(Linux技術者認定試験) |
ネットワーク系 | CCNA、CCNP、ネットワークスペシャリスト |
クラウド系 | AWS、Microsoft Azure |
資格取得している人は、自発的に行動ができる人だなと評価が上がります。
今の自分に不満があるなら、行動を起こすしかありません。
転職活動をしてスキルアップできるIT企業で働く
社内でプロジェクト異動がさせてもらえないなら、転職するのがオススメです。
あなたの時間は有限です。働いている企業の階層を上げることで、年収UPすることもあります。
働いている企業の階層を上げると言っても、どこがその企業に該当するのか分からないと思いますので、転職エージェントをうまく活用しましょう。
下の図は、デメリットの「給与が低い」という所でも紹介したものですが、階層が変われば持っているプロジェクトが変わるので、あなたの経験値(市場価値)が上がります。
この階層を上げるために、転職エージェントを利用し、効率よく転職を成功させることができます。
転職にはリスクはあるけど、転職活動にリスクはないよ!
まずは、自分の市場価値を把握することと、情報収集することが大事。
働きながら、転職活動するのは非常に体力がいりますので、転職エージェントをうまく使いましょう。
\ 元エージェント & IT企業の人事がえらんだ/
自分の市場価値は知ってますか?
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